初心者向け!
観葉植物に最適な肥料の与え方
観葉植物を元気に育てるには、水やりや日当たりだけでなく、「肥料」も大切な要素です。しかし、「観葉植物の肥料ってどうやって選ぶの?」「いつ、どれくらいあげればいいの?」と悩む初心者さんも多いのではないでしょうか?
ご安心ください!観葉植物への肥料の与え方は、いくつかのポイントを押さえれば、決して難しくありません。
この記事では、観葉植物の肥料に関する基本的な知識から、初心者でも失敗しない選び方、与え方のコツ、そして頻度の調整方法まで、お花屋さんの視点から詳しく解説します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
観葉植物の肥料の基本
まず、観葉植物に肥料を与える上で知っておきたい基本的な知識から見ていきましょう。
観葉植物に必要な栄養素
観葉植物がすくすくと育つためには、人間と同じように様々な栄養素が必要です。特に重要なのが、
「三大栄養素」と呼ばれる以下の3つです。
チッソ(N)
葉や茎を大きく、青々と育てる役割があります。主に
「葉肥(はごえ)」と呼ばれ、観葉植物にとっては特に欠かせない栄養素です。
リン酸(P)
花や実のつきを良くする役割や、根の生育を促進する効果があります。一般的に
「花肥(はなごえ)」や
「実肥(みごえ)」と呼ばれますが、観葉植物の根を丈夫にするためにも重要です。
カリウム(K)
根や茎を丈夫にし、病気や寒さへの抵抗力を高める役割があります。別名
「根肥(ねごえ)」とも呼ばれ、植物全体の健康を保つために重要です。
これらの三大栄養素のほかにも、マグネシウムやカルシウムといった微量要素も観葉植物の健康な成長には欠かせません。
肥料の種類と選び方
観葉植物用の肥料は、大きく分けて
「液体肥料」と
「固形肥料」の2種類があります。
液体肥料
即効性があり、栄養素が植物にすぐに吸収されます。
また、水やり代わりに与えるタイプが多く、与え方の濃度を細かく調整しやすいのが特徴です。
固形肥料
緩効性で、効果がゆっくりと長期間持続します。
土の上に置いたり、土に混ぜ込んだりするタイプがあります。
初心者の方には、まず「観葉植物用」と明記された、チッソ成分が多めのバランスの良い液体肥料がおすすめです。濃度調整がしやすく、植物の状態を見ながら与えやすいのが大きなメリットです。
肥料の選び方のポイント
選び方のポイントは次の3点です。
①「観葉植物用」であること: 花や野菜用の肥料は、観葉植物には適さない場合があります。
②記載されている三大栄養素のバランス: 葉を育てる観葉植物には、N(チッソ)が多めのものが適しています。
③使いやすさ: 液体肥料か固形肥料か、ご自身のライフスタイルに合わせて選びましょう。
知っておきたい観葉植物の肥料の基本用語
肥料を使う上で、いくつか知っておくと便利な基本用語があります。
・元肥(もとごえ): 植え付け時や植え替え時に土に混ぜ込む肥料のことです。主に固形肥料が使われます。
・追肥(ついひ): 植物の生育期間中に、定期的に追加で与える肥料のことです。液体肥料と固形肥料の両方が使われます。
・緩効性肥料: 効果がゆっくりと長く続く肥料です。固形肥料に多いタイプです。
・速効性肥料: 効果がすぐに現れる肥料です。液体肥料に多いタイプです。
肥料ラベルの読み方と確認のポイント
肥料を購入する際は、必ず肥料ラベルを確認しましょう。
・N-P-K(チッソ-リン酸-カリウム)の比率表示: 「N:P:K=8:4:5」と表示されていれば、チッソが最も多く含まれていることを意味します。観葉植物には、チッソ成分が比較的多く含まれるものを選びましょう。
・使用方法: 液体肥料であれば希釈倍率、固形肥料であれば与える量や方法が記載されています。
・使用頻度: 季節ごとの与え方の目安が示されています。
・使用上の注意: 肥料焼けを防ぐための注意点などが書かれていますので、必ず目を通しましょう。
間違えやすい肥料の選び方
初心者さんが陥りやすい肥料の選び方の間違いもあります。
観葉植物には適さない肥料を選んでしまう
花や野菜用の肥料は、花や実を育てるためのリン酸成分が多く含まれていることがほとんどです。観葉植物は基本的に葉を楽しむものなので、チッソ成分が重要です。専用の観葉植物用肥料を選びましょう。
濃度が濃すぎる肥料を選んでしまう
「肥料をあげればあげるほど元気になる」と思いがちですが、濃度が濃すぎると肥料焼けの原因になります。
後ほど詳しく解説しますが、規定量を守ることが何よりも重要です
観葉植物への肥料の与え方
ここからは、具体的な観葉植物への肥料の与え方について解説します。
肥料の与え方は?
肥料は、観葉植物の生育期(主に春〜秋)に与えるのが基本です。この時期は植物が活発に成長するため、たくさんの栄養素を必要とします。
反対に、冬の休眠期に肥料を与えると、植物に負担がかかり、根を傷めてしまうリスクがあります。冬は基本的に肥料を与えないようにしましょう。
そして最も重要なのが、
「薄め」に与えること。液体肥料の場合、表示されている希釈倍率よりも、少し薄めに与えるくらいがちょうど良いことがよくあります。
「薄すぎる分には大きな問題はなく、濃すぎると肥料焼けを起こす可能性がある」ことを肝に銘じておきましょう。
季節ごとの適切な肥料の与え方
観葉植物への肥料は、季節によって量や頻度を調整する必要があります。
春〜夏(生育期)
・観葉植物が最も活発に成長する時期です。
・液体肥料は、製品表示の希釈倍率通り、またはやや薄めに10日〜2週間に1回程度与えましょう。
・固形肥料は、製品の指示に従い、効果が切れるタイミングで追肥してください。
秋(生育が緩やかになる時期)
・観葉植物の成長が緩やかになり始める時期です。
・肥料の量や頻度を徐々に減らしていくことが重要です。液体肥料は希釈倍率をさらに薄くしたり、頻度を月1回程度に減らしましょう。
冬(休眠期)
・基本的に肥料は与えないことを強くおすすめします。
・冬は観葉植物がエネルギーを蓄え、成長を休む時期です。この時期に肥料を与えすぎると、かえって弱ってしまう可能性があります。
液体肥料と固形肥料で与え方が変わる
肥料の種類によって、具体的な与え方も異なります。
液体肥料
必ず製品表示の希釈倍率に従い、水で薄めて使用してください。
水やり代わりに、鉢の土全体に均一に与えましょう。葉に直接かからないように注意するのが大切。
即効性があるため、植物の状態を見ながら、こまめに調整できるメリットがあります。元気がないと感じた時にすぐに栄養を与えることができるのもGood。
固形肥料
鉢の縁から少し離れた土の上に置くか、土に軽く埋め込むようにして与えます。
根に直接触れないように注意することも重要です。直接触れると、肥料焼けの原因になることがあります。
ゆっくり効果が持続するため、頻繁な手入れが難しい方や、長期的な栄養補給をしたい方にはおすすめです。
肥料の過剰投与を防ぐポイント
「もっと元気にしたい!」という気持ちから、ついつい肥料を与えすぎてしまう初心者さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、肥料を与えすぎると、
「肥料焼け」という現象を起こし、植物が枯れてしまう危険性があります。
肥料焼けのサインとしては、以下のようなものがあります。
・葉の先端や縁が茶色く枯れる
・葉がしおれる、元気がなくなる
・土の表面に白い結晶が見える
肥料焼けを防ぐための対策は以下の通りです。
・必ず表示された規定量を厳守しましょう。
・心配な場合は、表示よりも薄めに与えるか、頻度を減らすようにしましょう。
・新しい肥料を試す際は、少量から始めて植物の反応を見ながら量を調整すると安心です。
・水やりの際に、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えることで、土から余分な肥料成分を洗い流す「水やりで流しきる」というテクニックも有効です。
観葉植物の肥料頻度
観葉植物に肥料を与える頻度は、植物の種類や成長段階、季節によって変わります。
一般的な肥料の頻度は?
・液体肥料: 生育期(春〜秋)に、10日〜2週間に1回程度が一般的です。
・固形肥料: 製品によりますが、緩効性のものは2〜3ヶ月に1回程度で効果が持続します。
これらはあくまで目安であり、植物の状態や成長スピードによって調整することが重要です。
植物種別による肥料頻度の違い
観葉植物の中には、たくさんの栄養素を必要とするものと、そうでないものがあります。
・生育が旺盛な植物(例:モンステラ、パキラ、ゴムの木など)は、比較的頻繁に肥料を必要とします。これらの植物は成長が早く、葉をたくさん展開するため、栄養の消費量が多いです。
・生育がゆっくりな植物や、あまり肥料を必要としない植物(例:サンスベリア、ガジュマルなど)は、頻度を減らすか、少量で十分な場合があります。
ご自身の観葉植物の種類と特性を理解することが、適切な肥料管理の鍵となります。
観葉植物の成長段階に応じて頻度を調整しよう
植物の成長段階によっても肥料の頻度は変わってきます。
・植え付け直後や植え替え直後: 根が弱っている可能性があるため、数週間は肥料を与えないようにしましょう。根が回復してから肥料を与え始めるのが安全です。
・幼苗期: まだ根が十分に発達していないため、薄めの肥料を少量から始め、植物の様子をよく観察しながら与えましょう。
・成熟期: 定期的に適切な量の肥料を与えることで、健康な成長を維持できます。
植物の状態をよく観察し、サインを見逃さないようにしましょう。植物が私たちに栄養を求めているサインを出しているかもしれません。
肥料不足・過剰の判断基準と対処法
観葉植物の状態を見ることで、肥料が足りないのか、それとも多すぎるのかを判断できます。
肥料不足のサイン
・下葉が黄色くなる
・全体的に葉の色が薄い、生育が悪い
・新しい葉が出にくい
対処法としては、規定量通り、またはやや薄めの液体肥料を少量から与え始めましょう。様子を見ながら量や頻度を調整してください。
肥料過剰のサイン(肥料焼け)
・葉の先端や縁が茶色く枯れる
・葉がしおれる、元気がなくなる
・土の表面に白い結晶が見える(肥料成分が固まっている可能性)
対処法としてはすぐに水やりで土の中の肥料成分を洗い流す(「水抜き」)のが確実です。鉢底から大量の水が出るまで水やりを繰り返し、余分な肥料を排出させましょう。
症状がひどい場合は、新しい土に植え替えることも検討が必要です。
その後、しばらくは肥料を与えず、植物が回復するまで様子を見ることが重要です。
健康的な観葉植物を育てるための日々のケア
観葉植物の健康は、肥料だけでは決まりません。適切な水やり、日当たり、風通しの確保も重要です。
また、葉のホコリを拭き取る、枯れた葉を取り除くなど、日常的な手入れが植物の健康と肥料の吸収を助けます。観葉植物は、日々の愛情と適切な手入れによって、より美しく元気に育ちます。
よくある質問とその解答
観葉植物の肥料に関して、初心者の方からよく寄せられる質問にお答えします。
無肥料でも育つ観葉植物はある?
全く無肥料で育つ観葉植物はほとんどありません。購入したばかりの観葉植物は、初期の土に栄養が含まれています。そのため、しばらくは肥料なしでも元気に育つように見えます。しかし、成長するにつれて土の中の栄養は消費され、不足していきます。
サンスベリアやガジュマルのように、比較的肥料の頻度が少なくても良い植物は存在しますが、全く不要というわけではありません。定期的に適切な肥料を与えることで、より長く、美しく健康に育てることができます。
液体肥料と固形肥料どっちが良い?
液体肥料と固形肥料にはそれぞれ一長一短があり、どちらが良いかは用途やライフスタイルによって異なります。
液体肥料
即効性があり、植物の栄養不足に素早く対応できます。
濃度調整がしやすいため、初心者の方でも植物の状態を見ながら与えやすいのが特徴です。
固形肥料
緩効性で、一度与えれば長期間効果が持続します。
水やりのたびに肥料を与える手間が省けるため、忙しい方や頻繁な手入れが難しい方にはおすすめです。
初心者の方には、濃度調整がしやすく、植物の状態を見ながら与えられる液体肥料から始めるのがおすすめです。慣れてきたら、固形肥料との併用も検討してみましょう。
肥料を与えすぎて植物が弱ってきた場合は?
肥料を与えすぎて植物が弱ってきた場合、それは
「肥料焼け」の可能性が高いです。
まずは、直ちに水やりで土の中の肥料成分を洗い流す
「水抜き」を行ってください。鉢底から大量の水が出るまでたっぷりと水を与え、余分な肥料を排出させましょう。
症状が重い場合は、新しい土への植え替えを検討する必要性もあります。植え替え後は、しばらく肥料を与えず、植物が回復するまで様子を見ることが重要です。焦らず、植物の回復を待ちましょう。
活力剤との違いは?
肥料と活力剤は、どちらも植物を元気にしますが、その役割は異なります。
・肥料: 植物の成長に必要な三大栄養素(チッソ、リン酸、カリウムなど)を供給するものです。植物の主食のようなイメージです。
・活力剤: 植物の活力を高める効果があるもので、栄養素そのものとは異なります。弱った植物の回復や、植え替え時のストレス軽減、発根促進などに用いられます。植物のサプリメントのようなイメージです。
活力剤は肥料の代わりにはなりませんが、肥料と併用することで、より効果的に植物を元気にすることができます。
まとめ
観葉植物の肥料は、初心者にとっては少し難しく感じるかもしれませんが、植物を元気に育てるためには欠かせない要素です。
この記事では、観葉植物の肥料の基本から、最適な与え方、頻度、そして肥料不足や肥料過剰の際の対処法、よくある質問までを詳しく解説しました。観葉植物の肥料は難しく考える必要はなく、植物の状態を観察し、適切な時期に適切な量を与えることで、より美しく、元気に育てられます。
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