胡蝶蘭はほったらかしでも育つ?
突然胡蝶蘭を貰った方に向けて解説
開店祝いや誕生日など、華やかな胡蝶蘭を突然いただいて、置き場所に困ったり「どうやって育てればいいの?」と不安になったりする方は多いはずです。
胡蝶蘭は「手がかからない」とよく言われますが、本当にほったらかしでも大丈夫なのでしょうか?
結論から言うと、完全にほったらかしにしてしまうと、残念ながら枯れてしまいます。
しかし、いくつかのポイントさえ押さえれば、誰でも簡単に育てることができます。
この記事では、胡蝶蘭を枯らさずに長く楽しむための最低限のお手入れ方法をご紹介します。
胡蝶蘭をほったらかしにすると枯れやすい
ほったらかしにすると具体的にどうなる?
胡蝶蘭は乾燥に強い植物ですが、水が全くない状態が続くと当然枯れてしまいます。
逆に水をあげすぎると、根が腐ってしまう
「根腐れ」を起こし、一気に弱ってしまいます。
さらに、カビや病害虫が発生し、葉が黄ばんだり花が落ちたりする原因にもなります。
実際ほったらかしでどのくらい持つ?
環境にもよりますが、完全にほったらかしにした場合、数週間で状態が悪化し始め、1ヶ月も経てば枯れてしまうことがほとんどです。特に夏の暑い時期は水の蒸発が早いため、より早く弱ってしまいます。
ほったらかしでも育てる方法
「ほったらかし」は避けるべきですが、ご安心ください。
胡蝶蘭を育てるのに、毎日のお世話は必要ありません。以下の3つのポイントさえ押さえれば、長く楽しめます。
置き場所に気を付ける
胡蝶蘭は直射日光が苦手です。
葉焼けを起こしてしまうので、
レースカーテン越しの明るい窓際が最適です。
また、エアコンの風が直接当たると、急激な乾燥で花が傷んでしまうので、風が当たらない場所に置きましょう。
最低限水やりはしよう
水やりの頻度は、植え込み材が完全に乾いてから数日後で十分です。
・春・夏: 1週間に1回程度
・秋・冬: 2週間に1回程度 水を与える際は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与え、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。
温度には気を付ける
胡蝶蘭は暖かい場所を好みます。生育に適した温度は18℃〜25℃。
特に冬場は、最低でも
15℃以上の場所に置いてあげましょう。
夜間は窓際が冷え込むため、部屋の中央に移動させるなどの対策をおすすめします。
肥料は与えなくてOK
基本的に、花が咲いている間は肥料は必要ありません。
むしろ、与えすぎると根が傷む原因になります。心配な場合は、花が終わった後に与えましょう。
花が終わったらどうする?
胡蝶蘭の処分方法
役目を終えた胡蝶蘭は、鉢植えのままではゴミとして捨てられません。
自治体によって分別方法が異なるため、
鉢や植え込み材と株を分別し、それぞれの自治体のルールに従って処分しましょう。
贈った相手に負担をかけさせてしまうことを嫌って、最近では撤去まだがサービスになった胡蝶蘭をお贈りする方が多くなっています。
お花の窓口でも撤去までがセットになった「思いやり」の胡蝶蘭を販売していますので、ぜひ検討してみてくださいね。
来年も咲かせたい場合は?
来年も花を咲かせたい場合は、「花芽切り」に挑戦しましょう。
花茎の根元から3〜4節目を残して切ることで、新しい花芽が出てくる可能性があります。
もしほったらかしにした胡蝶蘭を復活させたい場合は
完全に枯れてしまっている場合
残念ながら、葉や茎に全くハリがなく、完全に枯れてしまっている場合は、復活させるのは難しいでしょう。
無理に延命させようとせず、処分の準備を始めることをお勧めします。
まだギリギリ生きているなら一縷の望みをかけて「ニンニク水」
葉や茎にまだハリが残っている場合は、ニンニク水を試してみるのもひとつの手です。
ニンニクには殺菌作用があるため、根腐れ防止に効果があるとされています。
【作り方】
1.ニンニクをすりおろすか、みじん切りにします。
2.コップ一杯の水に少量を混ぜます。
3.茶こしなどでカスを取り除き、透明な液体にします。
【使い方】
水やりをする際に、このニンニク水を少量混ぜて与えてみてください。
ただし、あくまで民間療法であり、効果を保証するものではないことをご了承ください。
まとめ
胡蝶蘭は「ほったらかし」では枯れてしまいますが、正しい知識を持てば、誰でも簡単に育てることができます。
たったこれだけのことをするだけで、胡蝶蘭は長期間、私たちを美しい姿で楽しませてくれます。胡蝶蘭を大切にすることは、贈ってくれた方や故人への感謝の気持ちにも繋がります。
「お花の窓口」では、胡蝶蘭の育て方についてもお気軽にご相談いただけます。大切な胡蝶蘭を長く楽しむために、ぜひお声がけください。